2010/08/22

佳境

バングラ生活もあと2週間を切り、佳境に入ってきました。
実際に動けるのはあと9日程です。この9日間で一体何ができるのか?ここが踏ん張りどころです。
どういう方向で何をしようかというと、全然定まってません笑
村なのか、都市なのか。ビジネスなのか、協力なのか。分野は?農業?アパレル?教育?医療?
このレベルで決まってません。
元々は村へ行って現地の人々のビジネスに深く関わって彼らの生活向上のボトルネックを見つけ出したかったんです。そしてそのボトルネックを解消していけるようなビジネスを将来できたらいいなぁ、って思ってたんです。でも、そんな淡い期待はもろくも崩れ落ちました。

彼ら、十分やっていけてるんだもん。

お金借りて朝から日が暮れるまでせっせと働いて、家に帰って家族と幸せな時間を過ごす。ぼくが予想してたよりも確実に豊かな生活を送ってた。物質的にも、精神的にも。もちろん、家をもっと丈夫にしたり、家の中をもっと清潔にしたり、道を舗装して車を走りやすくしたりできる。

でも、それって必要とされてるのかな?

みんな特に不満を持ってるわけでもなさそうだった。この村が好きだという。正直、ぼくもこの村が好きだ。自然と共存してるこの村が。この村の目指す形って何なんだろう?


どの国にも田舎は存在する。ぼくが生まれ育った地も田舎で、夜は本当に暗いし、見渡す限り山だし、電車も30分に一本とかだし、市場も大きくなくて、農業従事者や自営業者が多くて、いわば自給自足をしてるような感じだ。でも、ぼくはそんな町が大好きだし、誇りに思う。最近コンビニとかマクドナルドとかいろんな店や工場が進出してきて、少し昔の田舎臭さが抜けようとしている。なんだか便利になったなと思う反面、「別になくてもいいんじゃない?」とも思ってしまう。むしろ、発展していって昔の町の姿が変わっていくのを見るとなんだか寂しくもある。
日本の田舎のあり方、そしてこのバングラデシュでの田舎のあり方もぼくは、基本的には自給自足で、足りない分は都市で賄う、という形でいいと思ってます。基本的には人口が少ないため消費が少ないのに対し、土地は余ってるので農作物や特産品、工場で都市に輸出をしてお金を稼ぐ。そういうあまり大きく発展を求めないモデルでいいと思います。
都市部が発展すれば、それに引っ張られてある程度発展していく、そんなイメージです。

そんな観点からバングラデシュの村を見てみると、ある程度完成しちゃってます。農業で村自体は自給自足できてる。織物を都市部に輸出してお金も稼ぐ。足りない日用品は都市部から流れてきます。電気も通っているし、車もある。
それでも何が足りない?と聞かれれば、もっと大きな物流とかもっと多くの電気、もっと多くの日用品、とかになってくるのでしょうか。基本的にはすでに存在してるんだけど「もっとほしい」というレベルです。ほぼ「ない」のはインターネットとか保険制度だと思います